食べて食物アレルギーを治す食物療法については、複雑な思いがあります。 [除去食・代替食について]
先日の新聞に「食べて食物アレルギーを治す食物療法」が、家庭欄で大きく取り上げられていました。
記事は、牛乳と卵の食物アレルギー患者を対象に、相模原市の国立病院機構相模原病院で2008年から行われている「原因食物をとらせる治療」の臨床研究についてです。
その治療の内容を簡単にご紹介すると、
アナフィラキシーを起こす即時型で自然治癒が見込みにくい小学生以上の重症者が対象で、牛乳なら 50ml、卵なら 1/2個を負荷試験でクリアできなかった患者さんを入院させて治療すると言うもの。
入院中は10日間毎日、アレルギーを抑える薬を飲みながら負荷試験を行い、
牛乳は200ml、卵は1個まで、このわずかな期間で増やします。
退院後も、毎日一定量を食べながら経過を観察し、原因物質を含む加工食品も段階的に食べていくと言うものです。
その結果、昨年度の実績で、牛乳アレルギーは、19人のうち11人が牛乳一本が飲めるようになり、卵では、12人中8人が卵一個を食べられるようになったと言うことです。
この記事を読みながら、私はものすごく胸の中が重くなったのです。
食事療法を体験したことがある方はご存知だと思いますが、10日で一気に牛乳 200mlとか卵一個は、かなり負荷が大きい治療法です。
いくらアレルギー薬を飲んでから、原因物質を食べたからと言っても、じんましんや湿疹に悩まされた子はあったでしょうし、ひどい子は、全身がかゆくて眠れなかったことでしょう。また、吐き気や下痢、腸がねじれるような腹痛に苦しんだ子もいたかもしれません。
なのに
なぜそうまでして、体が受け付けずにいた食べ物を、毎日大量に食べられるようにさせないとダメないのでしょうか?
人の体は、精神状態によって体内での分泌物も左右されますから、「これは絶対食べられない食物だ」・・・との思いが強ければ強いほど、少し食べてもかゆくなったり、吐いたりすることがあります。
だから、そんなに短期間に食べられた子は、もともと ある程度 復食の出来る状態に体や内臓の働きが整っていたので、薬と言う補助が後押ししてくれたおかげで、安心して食べられたのかも・・・とも、私はつい考えてしまいます。
ちなみに
初めてのお子さんでは、みんなと同じものが食べたり飲んだりできることが 絶対必要だと考えがちです。
けれど、
三人のアトピーっ子を産んで育ててみたら、そんなにたくさん飲んだり食べたりできなくても、
少量なら食べてもOKなところまで復食できたら、給食でも日常生活でも、あまり支障はないのにとよくわかりました。
長くなったので、続きは明日に。
私はこんな考え方で調理しながら食べさせて来ました。(ダブルクリックで、鮮明になります。)
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ランキングに参加しています。ポチしていただけると、励みになります。
以前、このブログでも、牛乳アレルギーの減感作療法に関してこんな話を載せましたので、よかったら読んでみて下さいね。
http://sweetbaby.blog.so-net.ne.jp/2009-11-26
他にも、食物アレルギーに関しての話を、まとめてこっちへ載せています。
http://sweetbaby.blog.so-net.ne.jp/archive/c2300574369-1
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食事療法についてのお話、後半へはこちらから http://sweetbaby.blog.so-net.ne.jp/2010-03-25
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その治療の内容を簡単にご紹介すると、
アナフィラキシーを起こす即時型で自然治癒が見込みにくい小学生以上の重症者が対象で、牛乳なら 50ml、卵なら 1/2個を負荷試験でクリアできなかった患者さんを入院させて治療すると言うもの。
入院中は10日間毎日、アレルギーを抑える薬を飲みながら負荷試験を行い、
牛乳は200ml、卵は1個まで、このわずかな期間で増やします。
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その結果、昨年度の実績で、牛乳アレルギーは、19人のうち11人が牛乳一本が飲めるようになり、卵では、12人中8人が卵一個を食べられるようになったと言うことです。
この記事を読みながら、私はものすごく胸の中が重くなったのです。
食事療法を体験したことがある方はご存知だと思いますが、10日で一気に牛乳 200mlとか卵一個は、かなり負荷が大きい治療法です。
いくらアレルギー薬を飲んでから、原因物質を食べたからと言っても、じんましんや湿疹に悩まされた子はあったでしょうし、ひどい子は、全身がかゆくて眠れなかったことでしょう。また、吐き気や下痢、腸がねじれるような腹痛に苦しんだ子もいたかもしれません。
なのに
なぜそうまでして、体が受け付けずにいた食べ物を、毎日大量に食べられるようにさせないとダメないのでしょうか?
人の体は、精神状態によって体内での分泌物も左右されますから、「これは絶対食べられない食物だ」・・・との思いが強ければ強いほど、少し食べてもかゆくなったり、吐いたりすることがあります。
だから、そんなに短期間に食べられた子は、もともと ある程度 復食の出来る状態に体や内臓の働きが整っていたので、薬と言う補助が後押ししてくれたおかげで、安心して食べられたのかも・・・とも、私はつい考えてしまいます。
ちなみに
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けれど、
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ほんとに胸が重くなる話ですね。
何でも早くしようとする傾向には怒りさえ覚えます。
by a-shan (2010-03-25 19:12)
小学生の頃どうしても牛乳が飲めない子がいました。
先生は「残すのはよくない」からと昼休みも飲ませてました…
彼女は口のまわりが真っ赤に腫れあがってたのを思い出しました。
無理して口にしなくてもいい筈なのに。何かがおかしい、この国。
お役所回りも一段落。明日はお休みしてのんびりです。
by umoumo3 (2010-03-25 20:58)
痛いほどの痒さや不快感は対処療法ができなくはないので、
アナフィラキシーさえ起こさなければ・・・アレルギーも個性の一つとして
考えられたらいいですけど。
by 兎猫 (2010-03-25 21:22)
ついに2000nice!達成しました。踏んでくださったのは、なまけものさんでした。いつもご訪問ありがとうございます。
by yoikosan (2010-03-25 23:59)
a-shanさん、こんばんは
食べられるのがいいか、食べられないままでいいかと言うのは、とても難しい問題なので、賛否両論あると思います。私も複雑な気持ちでいっぱいです。
umoumo3 さん、こんばんは
昔は「食物アレルギーは存在しない」と言い切っていた医師もいましたので、当時は正しい指導だったのだろうと思います。でも、彼女はたのしい給食がいつも つらかったでしょうね。食べ物の問題は難しいです。 umoumo3 さんはお疲れでしょう。しっかり休んでくださいね。
兎猫 さん、こんばんは
医師も親も、いろんな思いがあって、解決したい思いから治療をはじめたのだと思います。でも、本人でない人にはわからない痛みやかゆみがあるから、アレルギーは難しいです。アレルギーと言う個性が、もっと堂々と主張出来る世の中にこれから変わっていくといいですね。
by yoikosan (2010-03-26 22:54)