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かまぼこやカニかまは、卵アレルギーがあると食べられないものなのか? [除去食・代替食について]

 今でも、思い出すと胸が痛む思い出なのですが、まだ一番上の子が食事制限を抱えていた頃のお話です。

 ちょうど暑い盛りに入ったばかりの今頃に、転勤で離れた土地に引っ越したばかりの、妹の家に遊びに行きました。

 今、思えば、食事で制限がたくさんあるのだから、無理して わざわざ泊まりがけで遊びになんて行かなければ良かったのに、「おいで、おいで」と、熱心に誘ってくれるものだから、つい気安い仲だしと油断して、おじゃましたのです。

 当時私は、もう臨月に近い大きなお腹だったので、動くのもしんどかったから、やたらと元気な上の子を、毎日もてあましていました。

 「いとこ同士で楽しく遊ばせようよ」という妹の好意に甘えての遠出だったのですが、着いてしばらくすると、もう後悔が始まりました。

 うちの子の制限のことはあらかじめ話していたのですが、アトピーで悩まされた経験がない妹には、卵や牛乳が入っていないものとは何かと言う言葉の意味が、まるでわかっていなかったのです。

 「牛乳がダメなら、アイスでも食べる?」と言って息子に差し出されるアイスには、間違いなく牛乳由来の成分が含まれている商品でしたし、朝ご飯には、ウインナーが添えてあって、これも卵白入り。

 妹にしてみれば暑い中来てくれるのだからと、わざわざ買って用意してくれていたんだろうし、オムレツも目玉焼きもダメだから、代わりにと思ってウインナーも焼いてくれたのでしょうが、そんな妹の好意は、当時の私にはわからないことでした。

 それよりも

 なんで、卵や牛乳がダメだと話してあったのに、こんな食べ物を出すのだろうか? [ちっ(怒った顔)]・・・と、無理解にだんだん腹が立ってくるのです。


 しかも、子供の精神状態も最悪でした。


 食べたくても普段食べさせてもらえない ごちそうが、次々と目の前に出され、それを ちくいち親の私が、「これもダメあれもダメ、食べられないからダメダメ」と、目の前で下げてしまうのだから、当たり前ですよね。

 次の日から、近所のスーパーで買い物をして、うちの子の食べられる食事を作ってやりながら、二日ほど滞在しました。

 でも、一日中 子供同士が一緒にいると、妹の子供が食べているおやつには、やはり食べられないものばかりが出てくるのです。


 そのたびに、「食べられないのよ」と、わが子をなだめる私は、イライラします。


 「こんな時くらいは、うちの子に合わせてくれればいいのに」と、不満が募り、結局、見知らぬ土地の観光は楽しかったものの、連れて行ってくれる先々で、やはり食べ物のことで、食べられる選択肢すらないと言う事も多くて、「なんでこんなところに連れて行くの?」と、不満がふくらんで、相手の好意がだんだん見えなくなってしまったのです。

 食べられないものを いとこが食べていれば、うちの子は不機嫌になるし、それをなだめる私も、しまいにはわざとやってるみたいな疑心暗鬼さえ感じて、どんどん不機嫌になり、結局、何かの拍子に、私は不満を爆発させて、ケンカ別れのようになって、帰ってしまいました。


 妹は、なぜ姉があんなに怒ったのか、わからなかったと思います。


 私も体が自由にならなくて、イライラしやすい妊婦の頃でなかったら、あんなに神経がとがったりしなかったかもしれません。
 

 その後、友達やご近所と、食事の制限を抱えたままつき合う中で、アレルギーについて無関係な人が、どれだけ悪意のない好意で、うちの子にアレルゲンの入った食べ物をすすめてくれるのかを知りました。


 クッキーが食べられないと言ったら、わざわざ手作りパンを作ってくれた友達は、スキムミルク(乳由来)をしっかり使っていましたし、アイスがダメならと、真っ赤なかき氷(着色料も避けていました)に練乳(乳由来)をかけて出してくれた人もいました。


 どちらも、好意からしてくれたことですが、かえって断りづらく困りました。


 私はメルマガでも、「離乳食の頃に食べられない食材を制限をすることは、アトピーっ子にいいよ」と書いていますが、制限食がある時に、制限に無関心な人とは、どうつき合うのかの距離感がわからなかった一人目の子育てでは、人間関係で、たくさんの失敗をしました。


 とても悔しい思い出です。


 制限がたくさんあるくせに、無理して以前と同じようにつき合おうとして、子供に悲しい思いをさせ、相手に不愉快な思いを残しました。


 まさか、食のせいで、親しかった人と疎遠になったりするなんて・・・・



 食に制限があるときには、ちょっとだけ、以前より距離を置いた付き合いをすることで、お互いが快適に過ごせます。

 そして、相手が制限のことを理解してくれているだなんて、勝手に思いこまないこと。

 また、制限がある側は、子供のためとか言いながら、無理をしないこと ←かえって つらい目にあわせます。

 ここらあたりが、制限があっても快適に人とつき合うための秘訣 [exclamation] かしら  [わーい(嬉しい顔)]


 さて、タイトルのカマボコの話ですが、妹が転勤で住んでいた地域は海沿いで、かまぼこが名物でした。

 「いいところへ連れて行ってあげる」と、車で案内されたところは、焼き立てをその場で売っている直売所。


 焼きたてのいいにおいが漂っていて、見るからにおいしそう。


 でも、一般的には、かまぼこのすり身には卵白が入ってるので、もちろん、うちの子には食べさせてあげることが出来ません。

 妹は、地元で見つけたおすすめ店に、得意な気持ちで私を案内してくれたつもりだったのでしょうが、当時の私には、妹の無理解がただ悲しかっただけでした。


 でも、本当にかまぼこやかにカマは、食べられないのでしょうか?


 これは、次回に続きを載せますね。

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慶

はじめまして。今初孫が10ヶ月を迎えた慶と言います。孫は娘の子供ですが、娘も卵牛乳のアレルギーがあり、息子も娘も喘息でした。慶自身も最近アレルギー性の喘息が再発しました。孫も先日じんましんが出て検査をしたところ卵に強いアレルギー、それほど強くはないものの小麦粉にもアレルギー反応があることがわかりました。もう一代上のじじばばも同居ですので、自分の子供たちの育児の時にも(当時はアトピーっ子なんて異端の目で見られました)苦労しましたが、ひ孫にいろいろ与えてしまいそうになるじじばば(しかもまだひいじじばば3組元気!)に言い聞かせるのに苦労しています。昔はひいじいばあなんていなかったですけど、今は4組もいるんですもの(ー_ー)!!今ここに書かれているようなご苦労を慶もしてきたので、今なんだか胸がせつないです。当時はアレルギーとかぜんそくとかは「母原病」なんて言われたんですよ。ひどいでしょ。娘と舅たちの間に慶が入って今のところなんとかカステラとか玉子豆腐とかやろうとするのを止めていますが、「昔はそんな子はいなかった。そんなことをしなくても(制限しなくても)子供は元気に育つ」の言葉の前に世代間相違を超えて、昔を思い出して切なくなります。
 でも、今はいろんな方が声を上げてくれているので心強いです。いろいろ参考にさせてくださいね。
by (2009-07-12 14:54) 

yoikosan

慶さん、ご丁寧なコメントをありがとうございました。

本当にそのとおりだと思います。

いくら親が気をつけていても、姑や舅がアトピーに無理解だと、お嫁さんはたまりませんし、私の場合は、実家の父が まさに、

「昔はそんな子はいなかった。そんなことをしなくても(制限しなくても)子供は元気に育つ」

と言い放って、まったく理解を示そうとしなかったので、これも辛かったです。

いくら孫がかわいくて出た言葉とはいえ、「食べさせなくていいのか」とか「生活がだらしないからアトピーになるんだ」など、言葉での攻撃が、本当に酷くて泣けました。

なまじ実の娘だけに、遠慮がなく、言うことに容赦がなかったのです。

そんな意味では、理解して守ろうしててくださる慶さんのような親御さんが家の中にいらっしゃるから、娘さんはどれだけ助かっていらっしゃる事かと思います。 

ひどいアレルギーがあるように思えても、体にやさしく食べさせてあげると、多くのお子さんは、1才過ぎくらいから楽になるのをアトピーサークルで見てきましたので、慶さんのお孫さんも、もうすぐひと山超えるのではないかしらと思います。

お孫さんと娘さんのためにも、これからも奮戦して差し上げてくださいね。よくなられるよう、お祈りいたします。
by yoikosan (2009-07-13 12:02) 

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